会長挨拶
公益社団法人京都府柔道整復師会
会長 林 啓史
令和6年6月9日(日)付けで長尾淳彦前会長が公益社団法人京都府柔道整復師会の職を辞任され、わたくし林 啓史が新会長に就任しました。長尾先生は、全国の公益社団法人の会員を束ねる公益社団法人日本柔道整復師会の会長に、1年前に就任されておられます。本会の任期を1年残すも、公益社団法人日本柔道整復師会の職務に集中すべくこの度の交代となりました。
会長交代によるホームページの更新にあたり、新会長となりました私が組織について説明させていただきます。
公益社団法人京都府柔道整復師会は皆様が日頃、目にされておられます「接骨院」「整骨院」の先生方が入会されている組織です。ちなみに、保険証で施術を行っている先生方は、国家資格の「柔道整復師」免許を持っています。
まずは、公益社団法人が何をする団体なのかについて説明させていただきます。公益社団法人は国が認めた、公の利益になる、社会的に役に立つ事業を行う団体です。認定されるにも厳しい審査があり、認定後も毎年の報告義務と、定期的な監査を受ける必要があります。そこで公益社団法人京都府柔道整復師会がどのような公益事業を行っているか、簡単に説明させていただきます。
三つの事業
◇事業1:
- 接骨院で施術を受ける際に使う「健康保険」の適用制度の維持と改善などに関わる事業。
- 健康保険証が正しく適用されているか、施術料金が適正に申請されているかなどの審査に関わる事業。
- 正しく保険が扱われるように府内に開業している柔道整復師を対象に保険講習会及び保険説明会を適宜開催する事業。
◇事業2:
- 柔道整復学や整骨術の進歩・普及を促進するために行っている研究研鑽と実習訓練を含めた発表および、医学的見地からの講演などを目的にした学会をはじめ、多様な講習会を開催して柔道整復師の能力を上げる事業。
- 新規に開業する柔道整復師に特化した学術・保険講習を開催する事業。
- 厚生労働省指定団体の公益財団法人柔道整復研修試験財団が主催する卒後臨床研究会への参加を促進し、医学的知識と業務における判断能力の向上を図る事業。
◇事業3:
- 骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷などの処置や運動機能を熟知した専門家として、介護予防、柔道大会やスポーツイベントにおける救急救護隊派遣などの事業。
以上の公益事業を行う原資、すなわち資金は公益社団法人京都府柔道整復師会に入会して支払う入会金と毎月の会費です。収益事業も認定を受けて行っていますが、その収益は公益事業の推進のために使われています。
本会に入会されている柔道整復師の人数は最近、減少傾向にあります。入会しなくても施術所を開業できるからです。しかし本会の会員の先生方は、社会的貢献への達成感や矜持を持ち合わされていると考えます。勉強できる機会も多くあり、柔道整復師の技能と人間性の向上が実感でき、それが施術所で患者さんに貢献できる資質になります。
柔道整復師が携わる公益社団法人の公益事業へのご理解とご支援をお願いして、新任の挨拶とさせていただきます。