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| あごが外れてしまった 左右でかみ分けて習慣性予防 |
「大きなあくびをすると、あごが外れるよ」というと、その様子を想像して、思わず噴き出してしまう方もおられるでしょう。ですが、あごの脱臼は、肩やひじに次いでよく発生し、しかも非常に習慣性になりやすいのです。 激しい痛みがあり、口が閉じられず、元に戻るのだろうかという不安になります。あごは、耳に近い関節であるため、脱臼した瞬間の「バキッ」という衝撃的な音のため、精神的な動揺も大きいようです。 一般的に、あごの脱臼は、関節のくぼみが浅い女性に多い傾向があります。温かくて軟らかい食べ物を好む現代人には、歯列の不適合が多くみられます。さらに、左右いずれかに偏ってかむ癖があると、あごが不安定になったり、機能低下を起こし、脱臼を誘発する要因となります。逆に、ビーフジャーキーやするめ、ゴマメなどかむ力が必要な食べ物で、あごの筋肉が疲労し、口を開けた瞬間に発生することもあります。
あご関節は、左右いずれかの関節が脱臼することが多く、両側が同時にはずれることはまれです。大きく口を開けたとき、前方に脱臼することが多い。少々熟練を要しますが、整復も比較的容易に行えるものがほとんどです。整復後の痛みもなく、会話も食事もふつうにできます。 ところが、このことがかえって、習慣性につながるのです。一度脱臼した患者さんが数日後、ひどい場合は数時間後、再び脱臼されることも少なくありません。整復後は、少なくとも2、3週間は硬い食品を避け、口を大きく開かないことが大切です。 習慣性にならないよう予防するには、ふだんの食事で左右いずれかに偏ってかむ習慣をなくすことです。顔のゆがみや、背骨全体のゆがみにもつながります。特に顔のゆがみは、かむ方とかまない方であごやほおの締まり方が異なってきます。鏡を見ると、左右の顔のラインの違いに気づく方も少なくないでしょう。 成長期の子どもには、軟らかい食品だけでなく、あごの発達を考えた食品を与えることも大切です。最近は、脱臼だけでなく、特に原因もないのにあごの関節が痛みだしたり、口が大きく開けられないという「あご関節症」が年々、低年齢化しています。あごを大切にすることが、健康への一歩につながります。 (京都府柔道整復師会 東山支部 太田慶造) |